目の病気について

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このページでは様々な目の病気についての簡単な説明をします。

症例(20) 新しい緑内障手術トラベクトーム

緑内障の治療

緑内障は眼圧の上昇や、視神経の血行障害などが原因となって、視神経(見たものを脳に伝える神経)が弱って、ものの見える範囲が欠けてくる(視野障害)病気です。一度障害された視神経を回復することはできません、すなわち視野を回復することはできませんが、視野障害の進行を食い止める必要があります。治療は唯一、その眼にとって高くなってしまった眼圧を適切な程度まで下げることです。まずは点眼薬で眼圧を下げますが、点眼薬で十分に眼圧が下がらない場合は、レーザー治療や手術で眼の中で作られる防水の流れをよくし、眼圧を下げます。

トラベクトームとは

眼の中では毛様体で作られる水である、房水が循環しており、シュレム管、線維柱帯から排出されます(図1、2)。トラベクトームとは、①黒目である角膜に1.7mmの極小切開をし、②そこから細い電気メスのような器具を眼内に挿入し、③電気メスで房水の出口であるシュレム管を切除する方法です(図3)。これにより、房水をより眼外に排出しやすくして眼圧を下げる手術です。

トラベクトームの利点

①結膜を切らない:重症緑内障、若年の緑内障に関しては、将来さらなる手術が必要となった時に、手術がやりやすいです。②手術時間が比較的短い:高齢の方でも手術を受けやすいです。③傷口が小さい:日帰りで手術が可能で、当院でも日帰り手術です。

トラベクトームの欠点

①緑内障のタイプにもよりますが眼圧の大幅な下降は望みにくいです。②すべてのタイプの緑内障に適した手術ではありません。

  • 図1 房水のながれ

  • 図2 隅角の解剖

  • 図3 トラベクトームによる線維柱帯の切開

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