このページでは様々な目の病気についての簡単な説明をします。
症例(13) 糖尿病黄斑浮腫
糖尿病黄斑浮腫とは?
糖尿病網膜症により、網膜(カメラのフィルムにあたる部分)の真ん中、視力に最も影響を与える黄斑部と呼ばれる部位に浮腫(むくみ)が生じた状態をいいます。
原因は?
糖尿病による病的な硝子体(眼球内のコラーゲン物質)によって黄斑部が引っぱられたり、網膜血管や網膜血管瘤(こぶ)から血管内を流れる成分が漏れたりすることが原因と考えられています。
症状は?
視力がさがったり、ゆがんだりします。
治療方法は?
- 網膜浮腫の原因となる網膜血管のこぶをレーザーで焼く方法があります。しかし、こぶがものを見る中心に近い場合は危険性が高い治療です。
- 網膜の浮腫の軽減のため、薬剤を眼内に注射することがあります。比較的有効性が高い治療ですが、数か月で薬の効果がきれて浮腫が再発することがあり、そのときは再度注射をするか、硝子体手術を行った方がいい場合があります。
- 硝子体手術では、炎症物質をたくさん含んだ硝子体を除去、さらに浮腫のある網膜上の薄い膜を除去し、網膜表面をお掃除します。