このページでは様々な目の病気についての簡単な説明をします。
症例(7) 硝子体手術
硝子体とは?
眼球内の大部分を占める透明なコラーゲン物質です(図1)。
硝子体手術とは?
簡単に言うと、眼内の正常もしくは病的(出血や混濁など)な硝子体を硝子体カッター(図2)という器具を使って除去(切除)する手術です。眼球の角膜(黒目)の縁から3~4ミリの部位に3箇所、とても小さな穴を開けます。この3つの穴からは硝子体カッター、眼内を光で照らすライト、硝子体を除去・吸引した代わりに眼内に特殊な液体を注入する管が挿入され、硝子体を除去していきます。硝子体を除去した後は、疾患により眼内の増殖組織除去(糖尿病網膜症、網膜剥離など)、黄斑の膜の除去(黄斑上膜、黄斑円孔、糖尿病黄斑症など)、眼内のレーザーや眼内への気体の注入による病変部の圧迫などが行われます。
当院での硝子体手術
最初に眼球への局所麻酔を行います。当院では図2に示すような、先端がとても細い25ゲージ硝子体カッターを使用し、結膜は切除しないで眼内に入ることができるシステムを採用している為、手術眼への侵襲がとても低い手術を行うことができます。また、眼球内の観察は広角観察システム(手術用顕微鏡:図3)を使用することにより、より安全に手術を行うことができます。前述したように、手術眼への侵襲が低い手術システムである為、当院の硝子体手術は日帰り手術となります。
図1 青い部分が硝子体です
図2 25ゲージ硝子体カッター
図3 広角観察システム(手術用顕微鏡:)