このページでは様々な目の病気についての簡単な説明をします。
症例(1) 白内障
白内障とは?
目の中にあるカメラのレンズにあたる、水晶体が濁る病気です(図2、3)。40~60歳代から、しだいに濁りが出てきます。水晶体が濁るとすりガラス越しにものを見るようなかんじになりますので、全体的にはっきり見えなくなることが多く、進行すると視力も低下します。
症状は?
かすんで見える、まぶしくなる、明るいところで見えにくい、眼鏡が合わなくなる、二重に見えるなどがあります。
進行予防は?
日常生活に不自由がなければ点眼薬で進行を遅らせます。しかし、点眼薬では症状をよくすることはできません。
治療は?
日常生活に支障を来すようなら手術を考慮しましょう。手術は、局所麻酔で行われ、濁った水晶体を取り除き、多くの場合は人工レンズが眼内に挿入されます。現在は超音波乳化吸引術という術式で行われることがほとんどで、これは約2ミリの切開創から、眼内に器具を挿入し濁った水晶体を乳化吸引する手術方法です。手術後の視力は、手術前検査により、ある程度予測できますが、網膜あるいは視神経などに病気がある方は、十分な視力回復が得られない場合もあります。
当院での白内障手術は日帰り手術となります。
図1 眼球断面図
図2 正常水晶体
図3 水晶体の加齢変化